うさぎの陰睾(停留精巣)

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うさぎの停留精巣(陰睾)

右の精巣しか見当たらない

停留精巣陰睾)とは「精巣が陰嚢内に出てこられず皮下や腹腔内に止まっている状態」です。ワンちゃんでは一般的な病気ですが、うさぎではかなり珍しいです。犬では精巣腫瘍になる可能性が7倍高くなることが知られていますが、うさぎでもその可能性は高いです。哺乳類の精巣は体温より少し低い環境にあることが重要で、あまり温かい環境にあると、造精に問題を起こしガン化しやすくなります(犬、人)。

<原因>
本来なら一定の時期に達すれば、精巣は腹腔内から陰嚢に向かって降りてゆきます。この機構がうまくいかないと、皮下や腹腔内に精巣が残ることになります。
<症状>
無症状です。片方の精巣が見当たらないことを病院で指摘することになります。人や犬と同様に精巣腫瘍になりやすいかもしれません。

右の精巣と陰茎しか確認できない

<治療>
外科的に摘出することで完治します。一般的に、出てきている方の精巣も摘出することが多いです。一度お腹を開けて探し、摘出することになります。

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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩