犬の多発性骨髄腫

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犬の多発性骨髄腫

謎の脾臓腫大
貧血
体重減少

9歳のM.シュナウザーです。
脾臓摘出手術の話があったようですが、セカンドオピニオンでいらっしゃいました。

検査の結果、

高カルシウム血症
高グロブリン血症(モノクローナルガンモパシー)
非再生性貧血

などいろいろなヒントが得られました。

これは!と思い、貧血の原因精査としても有用な骨髄穿刺をすることに。。

図の矢印のところから針を刺して骨髄の細胞を取って来ます。

こんな感じの針です。

傷口はほぼなく、縫ったりする必要はありません。

細胞を診ます。

骨髄コア生検(骨髄の小さい標本)も取って来ます。

結果は「多発性骨髄腫」

骨髄中に形質細胞という免疫の細胞が腫瘍性に増殖し、

骨髄の他の細胞を減らしてしまったり(貧血)、
過剰にいろいろな物質を分泌したりします(高グロブリン血症、高カルシウム血症)。

飲み薬の抗がん剤が比較的よく効くことがわかっています。

とりあえず原因がわかってよかったですね。
頑張っていきましょう!!


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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩