犬の腎細胞癌

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犬の腎細胞癌

今日ご紹介するのは、何週間も食欲不振で困っていた甲斐犬の症例です。
原因精査のためご来院されました。

超音波で調べて見ると、左の腎臓尾側に巨大なできものが、、

太い後大静脈との距離も近く、危険ではありますが
犬の腎臓腫瘍(原発性)はほとんどが悪性であり、とても転移をしやすいことから手術をおすすめしました。

開けて見ると、
やはり大きい汗

すぐ後ろには太い血管が脈打っていて、慎重に剥離していきます。

腎動脈
腎静脈
尿管

と1つずつ分離していき、結紮(糸で結ぶ)していきます。

なんとか取れました。。

下の膨らみ全てが腫瘍です。

2、3日するととても元気になり、
食欲も戻ってきました!!
よかったね。。

後日帰ってきた病理の結果は「腎細胞癌」。
脈管浸潤や尿管への浸潤はないようですし、
肺や腎門リンパ節などの転移は画像上ありませんでした。

とりあえず安心ですが、あくまでも腎細胞癌。
経過観察は必須です。

このようになんとか取りきれる場合もありますが、
もうちょっとご紹介を受けるのが遅いと、転移していたり、取りきれなかったかもしれません。

長く続く異常は放って置かないでくださいね。
そして、お年の子(6、7歳以上ぐらい)はわんわんドックをおすすめいたします。


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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩