ハムスターの手術

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ハムスターの手術

2歳のおばあちゃんハムスター

同居のハムスターと大げんかをして
怪我をし、ぐったりしていると来院されました。

想像以上に傷口は大きく、特に脇腹の傷は深かったのです。

後ろ足を曲げると、傷口から膝が出てきます。。

そして、皮一枚でお腹の中の腸が見えています!!

本当に紙一重の状態でした。

腸が食い破られていると救命率がガクッと下がります。

胸にも傷がありました。

これは皮膚だけで浅めです。

とはいえ、ハムちゃんにとっては大きな傷ですね。

とりあえず、内臓をなんとかしなければいけません。

汚れた組織、筋肉を取り除き
筋肉同士を縫合し、かりそめの腹壁を作成します。


これで内臓が飛び出ることはないでしょう。

そして麻酔に気をつけながら手早く皮膚を縫合していきます。

手術終了!

点滴と抗生剤の投与のため2日入院しましたが、
この子は元気にしています。

ハムスターは共食いをするほど喧嘩が激しく、
怪我をすると自分で自分の体を食べてしまうこともあります。

また麻酔が少しデリケートな動物でもあります。

気をつけましょう。

次の子は、
おへそにある臭腺の腫瘍を取った症例です。

ハムスターの腫瘍は急激に大きくなることが多いです。

おそらく良性だと思いますが、小さいハムスターにとっては物理的にかなり苦痛になります。

麻酔がかかっている間に、取れました。

良性の皮脂腺腫でした。


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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩