猫の消化器型リンパ腫
今日ご紹介するのは、猫の消化器型リンパ腫です。
「リンパ腫」は、血液中に流れているリンパ球の腫瘍ですので、血液の腫瘍です。
しかし、リンパ腫の場合どこか1箇所(あるいは複数箇所)の病巣を作っていることが多いです。
手術が適応になることはありますが、あくまでも血液の腫瘍ですから、全身性の病気です。基本的に手術で取り切ることはできません。
また、その発生頻度は高く、特に猫の腫瘍としてはとても一般的なものです。
今日はその中でも消化器(肝臓、腸)に病巣を作るタイプの「猫の消化器型リンパ腫」と診断した症例についてです。
いずれも何ヶ月か原因がわからず、嘔吐、食欲低下、体重減少で皮下点滴で対応されており、セカンドオピニオンで診断がついた症例です。
血液検査ではわかりません(疑うことはあります)。
①14歳の去勢オス、雑種 強烈な嘔吐が3ヶ月続く、体重が半分に減った
血液検査でも、
貧血、白血球数の増加などなど異常がありましたが、こういう時は画像検査が必須です。

超音波検査をすると、やはり異常がありました。

胃の幽門が肥厚していました(厚くなっていました)。

超音波ガイド下で針生検をして細胞を見てみると、
リンパ腫でした。
②ロシアンブルー 去勢オス 15歳
慢性的な嘔吐、食欲低下
同様に超音波検査で異常を認めました。

腸のリンパ節(前腸間膜リンパ節)がとても大きかったです。


肝臓のリンパ節も腫れています。

結腸リンパ節も腫大していました。

腸が全体的に厚く、5層構造に異常を認めました。
この子も麻酔はかけずに、腸のリンパ節から細胞を取ってきました。
リンパ腫
でした。
リンパ腫はあまり予後の良い病気ではありません。
しかし、抗がん剤の効果最も期待できる腫瘍の1つです。
この子も抗がん剤治療を頑張っている最中です。

八千代市、船橋市の動物病院
はる動物病院
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腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩