猫の会陰尿道造婁術

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猫の会陰尿道造婁術

2歳
未去勢オス
痙攣発作で急患としていらっしゃいました。

救急処置を行いながらお話を伺うと、
2日ぐらいおしっこが出ていなかった。
元気がなかった。
嘔吐があった。

そうです。

お腹を触ると膀胱がカチコチに硬くなっていました。

血液検査でも異常値のオンパレードで、
高窒素血症
高リン血症
低カルシウム血症
、、、発作の原因はおそらくこれですね。

超音波検査をしてみると、膀胱はパンパン、砂(尿結晶)も舞っていました。

つまり、
膀胱結石(結晶)ができた
→尿道に詰まった
→膀胱、腎臓がパンパンになった(尿路閉塞)
→急性腎不全になった
→高リン血症になった
→低カルシウム血症になった
→痙攣発作を起こした

ということですね。

さて、なんとか尿道にカテーテルを入れて尿道を通そうとしますが、、

なんと、結石が尿道(ペニスの先端)につまり、ペニスが半分壊死していました。。

当然カテーテルは通らず、この術式の適用となりました。

2日間点滴をしながら、膀胱穿刺で尿の抜去をし、一般状態を整えたのち、手術です。

この手術では、詰まった尿道より奥の健康な尿道を引っ張ってきて、体外に縫い合わせ新しく 尿道の出口を作るという作業を行います。
繊細な手術です。

先端の壊死した尿道から切開してゆき、健康な尿道を露出させていきます。

無事開通です!(シリンジに尿が来ています)

これをうまく肛門の下に縫い付けて終了です。

何日かカテーテルを入れっぱなしにし、抜けたら大丈夫です。

猫の尿結石は、いいご飯が出回ってだいぶ減りましたが、まだこういう緊急症例が後を絶ちません。


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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩