3年前から外耳炎の治療を受けていた、17歳の中型犬
毎日耳の洗浄を指示されていたそうです。
初診でいらした時には耳道の腫瘤(しこり)が完全に塞いでしまっていました。
洗っているようで洗えていませんし、常に膿が流れ出ているような状況でした。
そのため皮膚も慢性的なただれを起こしていました。
高齢で腎臓病も持っているこの子、
どうしようかと思いましたが、やはりこの子にとって極めて不快な状況であることは明らかだったので、
手術に踏み切りました。
特殊なメスを使って、吸い取りながら、止血しながら全て除去!!
こんなにとれました。
これが耳の中を埋めていたと思うと恐ろしいです。
実は犬の外耳炎はこういうことが多いです。
つまり、こじらせると慢性的な炎症によってポリープや腺腫、最悪の場合、悪性の腺癌ができてしまうことがあります。
外耳炎の治療は毎年アップデートが盛んで、数年前の治療からだいぶ違うことがわかっています。
毎日ガシャガシャ耳を洗うのは有害ですし、綿棒で奥までかき回すのは禁忌です。
そして一番大事なのは、基礎疾患の探索です。
原因もなく外耳炎を繰り返すわけがありません。
多いのは食物アレルギー、アトピーといったアレルギー疾患です。
食物アレルギーの70%は外耳炎のみ症状を示すと言われています。
八千代市、船橋市の動物病院
はる動物病院
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腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩