猫の脾臓摘出
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ずっと下痢が治らないとの主訴で来院された
11歳 女の子(避妊済み)の猫ちゃんです。
同時に昔から足の肉球の皮膚が破れて、痛がることもあったようで、
抗生剤とステロイドで対処されていたようでした。
精査希望で来院されました。
いくつか検査をした中で、
超音波検査をしてみると、脾臓にいくつものしこりが、、
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飼い主様とのご相談の上、脾臓摘出を行いました。
猫の場合、膵臓の左葉がすぐ近くに並走するため慎重に扱わなくてはいけません。
左上に大きめな黄色いしこりが、
よくみるとそれ以外にもたくさんしこりがありました。
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無事摘出完了!!
3、4日後ぐらいから下痢はすっきり治り、元気いっぱいになってくれました!!
もちろんこれが転移していれば治せなかったかもしれません。
今回はすっきり治せたので良かったですが、
動物たちの「ただの下痢」は軽視してはいけません。
下痢止めをなんとなく飲んでいるのが、危険な行為である場合もあります。
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ちなみに、足の肉球もすっきり治りました!!
これは完全に因果関係を立証できませんが、、
この肉球の皮膚炎は「形質細胞性足底皮膚炎」であった可能性があります。
比較的見逃されることが多いですが、立派な免疫の病気です。
今回の場合は脾臓腫瘍の摘出を境に劇的に治りましたから、
脾臓の腫瘍に続発した免疫応答が関係していたのかもしれませんね。
動物たちの些細な不調には必ず原因があります。
「歳のせい」とか「この子はお腹が弱いの」とかで、ごまかしてはいけないケースも散見されます。
とはいえ今回はラッキーなパターンでした。
元気になって本当に良かったです。。
飼い主様も笑顔がこぼれていました。
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八千代市、船橋市の動物病院
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腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩