うさぎの骨折

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うさぎの骨折

うさぎの骨折の扱いは極めて繊細である

うさぎは草食動物であるため野生下では弱者であり、逃げるためにはどんな手を打つことも厭わない動物です。
軽量化した骨格と、強力な脚力パニックになる性格。これらの特徴を備えたうさぎは、極めて骨折をしやすく、かつ治しづらいのです。
犬猫が落ちたり踏まれたりすることで骨折するのに対し、うさぎは自分の脚力で簡単に骨折します。前足を引っ掛けてパニックになって折ったり、ジャンプして後足の骨折や脊髄損傷を容易に起こします。夜の間にケージの中で暴れて、朝になったら骨折しているということも珍しくはないです。手術も犬猫と同じようにプレートを入れて、スクリュー(ボルト)をしっかりはめると、逆に骨にヒビを入れることにもなりかねません。術後に暴れてまた折れてしまい、どうにもならなくなってしまうこともあります。

犬猫ではプレート、ピンニング(ピンを骨の中心に通す)、創外固定法、などなど色々な手法を用いることができます。
一方で、うさぎの場合使うことが困難なテクニックもあり、固定しすぎることも逆効果になる場合もあります。

うさぎの性格と状況に応じて臨機応変に対応しなければいけませんが、犬猫の骨折に比べ技術的にも力加減も難しいです。

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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩