うさぎの不正咬合

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千葉県八千代市緑が丘西 1−15−2
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うさぎの不正咬合

うさぎの歯は前歯(切歯)と奥歯(臼歯)で構成される

うさぎは繊維の多い牧草を山の様に食べ、消化しなければいけないため一生伸び続ける歯を持ちます。前歯はかみ切るため、奥歯は臼の様に草をすりつぶすためにあります。
そのため、うさぎの歯は丈夫で強いという誤った認識をされがちです。しかし実際には極めてデリケートであり、臼の様にすりつぶすためには常に適度な磨耗がなされている必要性があるのです。牧草の食べる量が少なく、ひとたび違う方向に曲がってしまうと、その不正咬合は一生物になってしまいます。

 

 

下の切歯が前にせり出している

1)切歯(前歯)の不正咬合
一般的に下の歯が前にせり出すパターンが多いです。
この場合絶対にニッパーでパチンと切ってはいけません。歯根に重大なダメージを与えますし、最悪歯根まで縦割れを起こします。当院では専用のダイヤモンドディスクで削っています。
切歯の不正咬合だけと言うことはまずなく、一般的には臼歯の不正咬合も併発しています。

 

 

 

2)臼歯(奥歯)の不正咬合
こちらの方が圧倒的に多いです。
一般的に上の歯は頬側に尖り、頰に傷をつけてしまいます。逆に下の歯は内側に尖るため舌に突き刺さります

 

前歯だけでなく、臼歯も無麻酔で観察、処置ができる

いずれの場合でも、食べられなくなるため食滞の原因になります。臼歯(奥歯)の不正咬合の場合は根尖膿瘍の原因にもなります。
また、一生涯にわたってカット処置が必要なこともポイントです。痛がってから切るのでは遅いので、その前に定期的に処置をする必要があります。

特に臼歯(奥歯)の不正咬合は、当院における食べないうさぎのセカンドオピニオンで最も多く見つかる病気の一つです。

食滞、涙、よだれの症状の場合、臼歯の観察は必要最低限であり、ましてや不正咬合の症例の場合は定期的な観察と処置が必要です。不正咬合の処置は早い場合は2週間ごとに、落ちついている症例でも2ヶ月ごとには行わなければいけません。そのたびに麻酔はかけていられませんから、これらの処置は無麻酔で行えないといけません。
また、うさドックの必須項目の1つと言えるでしょう。遭遇する頻度がとても高い病気です。


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 腫瘍科認定医 瀧口 晴嵩